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2010年6月11日 (金)

”安心”の宅配

 今日は 訪問看護師さんからの紹介で 脳腫瘍のために在宅療養されている患者さんのお宅へ初診に行ってきました。
 最近、急激に症状が悪化してほぼ寝たきりに近い状態になったという70代の男性患者さんで
意識レベルには異常ないものの殆ど発語なく、ベッドから窓の外をじっと見て寝ておられる状態でした。

 現役時代は高校の生物教師をされていたこともあって、ある種の植物の研究をライフワークとされてきたので
手術をすればやり残したことができなくなる・・・

究極の選択のところで「ライフワークを完成させる」という選択肢を選ばれて、
放射線治療を選択されて治療を受けながら仕事を続け、
みごと成果を出版する準備を整えられた矢先の急な病状悪化だったようです。

 これは生き方の問題だと思うのですが、
完全に腫瘍を取りきることを期待して、リスクが高いことを承知のうえで手術するという選択肢もありますし、
手術をしても治る見込みが少ないのであれば
何でもかんでも手術というのでなく、代わりの方法を選ぶというのもありでしょう。
場合によっては何もしないという選択肢もあるでしょう。
 大切なのは、自分の人生ですから、いくつかの選択肢を持ち、
その中から主体的に選び取ってゆくことだと思います。

 ライフワークを完成させるという意思を一貫させたこの患者さんを、人生の先達として尊敬します。
また、「できる限り自宅で過ごさせてあげたい」という御家族の気持ちを
わがままでも何でもなく”当たり前の”選択肢として持ってもらえるようにお手伝いできれば
我々クリニックスタッフとしても嬉しいです。

 目を開けて病院の天井だけをじっと見ている入院生活より
たとえ何もしゃべれなくても、毎日眺めていたであろう庭の木々を同じように眺め、
庭木に来た鳥の鳴き声を聞き、お孫さんの声や家族の会話の息吹を聞き、
好きだったクラシック音楽を流してもらって聴いたりしているほうが
その人らしくていいに決まっています。

 3世代6人家族で、お会いした奥さんお嫁さんも熱心に看られて良い感じのこのお宅なら、
介護体制をうまく整えれば 最期の時まで自宅で過ごしていただくことは十分可能だと感じました。
 後でケアマネジャーさんからの依頼があって、
介護保険の区分変更申請のための主治医意見書作成を2つ返事で引き受けました。

「痙攣が少し出たりしてどうしようかと思っていたのですが、来て頂けることになって安心しました」
と帰り際に言われた奥さんの言葉を聞いて、”安心を届ける”ことができて良かったと思いました。

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